<ホーム <小説 <目次

 




■第1話 クリスマスローズ 〜花言葉はスキャンダル〜





見てはいけないものを見てしまった気がする・・・。



今日はクリスマスイヴ。街の中はカップルで溢れている。(けど、オレは一人・・・)
そのカップルの中に、オレの尊敬する先輩がいる。
オレとクリスマスツリーをはさんで反対側を歩いているその人。
並んで楽しそうに手を繋ぎながら一緒に歩いている女は・・・普段その人の横にいる女ではない。
噂ではよく聞いてたけどホントだったとは・・・。




雄斗さぁぁぁぁん・・・まじっすか!?





クリスマスイヴの今日、オレ中澤愁哉はアメリカンフットボールに打ち込んでいるために!! (と言い聞かせている・・・)彼女もいないので日課のウエイトトレーニングをしに大学に来た。
大会は先週末で今年最後の試合だった。
残念ながら全国で3位・・・。
一応試合がすべて終了し、正月明けまで約2週間のオフ。
でもまぁ、オレのように自主トレに来ていた選手もたくさんいた。(特に全く予定もないし・・・)


雄斗さんも例外なく来ていたが、3時には終えて帰宅したのでてっきり彼女とデートかと・・・。




オレの通っている美並山学園大学のアメリカンフットボール部『ブラックパンサーズ』は全国大会でも優勝候補にあがる強豪チームだ! 
そのチームでオレは1年生ながら、スタメンで試合に出場している。(影でかなり努力してるけど・・・)
大学のアメフトのリーグ編成は地区にもよるが、だいたい各地区に3部リーグくらいまで。
1部リーグがトップのリーグ!(もちろん美並は1部!!)
各リーグの最下位のチームと一つ下のリーグの優勝チームとが入れ替え戦を行う。





オレは部活に明け暮れるあまり「愁哉が全然会ってくれないから寂しくて・・・」と高校の時から付き合っていた彼女に浮気の末振られた。(だからって浮気していいのか?)
半年前の出来事だ。
あまりにあっけない出来事だったから、親友の錬と高校の後輩の健志朗と3人飲みに行ってそれで終わった。
次の日には何事もなかったかのように普通に生活していた。
元カノのいうように、部活ばかりでほとんど会ってなかったから思い出すような思い出もほとんどなかった。
つまりオレは元カノのことが好きではなかったのかもしれない。
だったらなんで付き合ったんだろう・・・。
・・・・・・・謎だ。(自分のことがわからない・・・)





オレがアメフトを始めたきっかけは中学生の時にテレビでNFLの試合を見たことがきっかけ。
やばかったぁ・・・。カッコよすぎ!!
それからもうアメフト以外のことを考えられなくなったオレを親、担任、部活の顧問は必死で止めた。
当時陸上部で短距離をやっていたオレは全国大会で4位入賞をしたこともあった。
だから、高校でも続けて欲しかったようだ。
丁度反抗期だったオレは、反対されればされるほど絶対やりたくなった。
そんなオレを諦めさせるために親の出した条件は、美並山学園の高等部に進学すること。
美並山学園の高等部のアメフトチーム『パンサーズ』といえば、高体連でかならず全国体会に進出しベスト4に入るくらいの名門で優勝経験も何度もあった。
・・・けど偏差値もかなり高い! 文武両道の高校で当時のオレの今の成績ではきつい。(勉強してなかったもんなぁ・・・)
それが分かっていたから、親もそんな条件だしたんだろうけど・・・。(大人ってヒドイ!)
最初は、かなり反発した。
が、反抗している間にも刻一刻受験は近づく。
とくに私立の美並は受験も早いし・・・
「やばいじゃん!!」と気づいたオレは親とケンカしてても時間の無駄だと判断し、それからは無我夢中で勉強した。(エライ!! 自画自賛?)
それこそ、寝ている間も夢の中で復習するくらい勉強していた。(悪夢にうなされていたとも言う。)
今では考えられないけど・・・。(大学生なんだけどね・・・)
無事に合格を果たしたオレを見て、親はよほど本気なのだと思ったらしくそれからは応援してくれた。
今のオレがあるのは、この条件のおかげだったと親に感謝している。
・・・受かったからそう思えるんだけど。(結果オーライです!)




念願のアメフト部への入部を果たしたオレに運命の相手との出会い!!があった。
2つ上の背番号「11」番、の3年生『石垣雄斗』さん。
この人がめちゃめちゃカッコイイ!!
入部してすぐに去年の試合のビデオを見せてもらったオレはその姿に一目ぼれした。
美並山学園高等部の中に4人いるQB(クオーターバック)のスタメンの先輩で、昨年この地区の高校選手権大会でMVPを獲ったすごい選手だ。
QBは、野球で言うとピッチャーとキャッチャーの役割を果たすオフェンスの司令塔。
パスを投げたり、RB(ランニングバック)と呼ばれる主にランプレーをするポジションに敵を欺きながらボールを渡したり自ら走ったり。
次にどんなプレーで行くかを「ハドル」と呼ばれる円陣を組んで、オフェンスの他の選手に指示を出すたった1人のポジションで、アメフトの花形だ。


中学で野球をやっていた雄斗さんは入部してすぐに頭角をあらわし、1年生の秋の大会ではスタメンにまで昇りつめたらしい。
それ以来ずっとその座を人に譲っていないし、だからといって天狗にならず練習も人一倍やる。
努力と才能を兼ね備えた、めちゃめちゃカッコイイ!!最高のプレーヤーなんだ。
それからというもの今度は寝ても覚めても雄斗さんのことしか考えられなくなった。


入部して1週間したころ、キャッチボールの練習をしていたオレに、雄斗さんが
「中澤・・・愁哉っていったか? お前WR(ワイドレシーバー)やれ、センスあるよ」
っと言ってくれた。
・・・・・・・・・・・・!?
雄斗さんがオレごときに話しかけてくれた! その上センスがある!? (夢じゃないよな!?)
その言葉であまりの感激したオレはすっかり有頂天になった。
けど、WRってQBが出したボールを走りながらキャッチしたり、振り向きざまにキャッチするこれまたアメフトの花形ポジション。
走る速さ、確実なキャッチ力、当たり負けしない体などかなりの身体能力が必要とされる難しいポジション。
!? ・・・オレに出来んのか?

・・・まぁ初心者のオレはどれをやっても初めてだし。
しかも、WRになれば雄斗さんの投げたボールをキャッチできるんだ!
開き直れオレーーーーーーーー!!
雄斗さんのその言葉を胸にオレは彼のボールを試合でキャッチするべく練習にあけくれた。






中学まではアメフトは部活としてメジャーではない、と思う。(オレが知らないだけ?)
だからオレの学年に経験者は一人もいなかった。
普通の部活の1年生の雑用を一通りこなしつつ、練習後は毎日キャッチボールとウエイトトレーニングと試合のビデオを見て研究。
ボールの回転のかけ方などアメフトはキャッチボールと言ってもかなり難しいし、あんな形のボールに触るのも当然初めてだった。
しかも「ショルダー」という防具のような物とヘルメットをかぶる。下にも「フットボールパンツ」を履き、それに防具の「パット」を入れる。
それだけつけて走ったり、キャッチボールは結構やばいっす! (マジで!!)
陸上で鍛えた体力で走りには多少自信があったけど、フル装備すると全然思うようには走れない・・・。
そんな考えは一瞬で自惚れだと気づいた。
とにかく、球技を体育以外でするのは始めてのオレにはかなり大変だった!
そんなしょぼいキャッチボールを見て、雄斗さんがなぜセンスがあると言ってくれたのかはわかんないけど、雄斗さんの言葉を信じ監督に希望ポジションを聞かれた時に「WRです」と答えた。
基本的に一応「希望は?」と聞いてはくれるが最終判断は監督だから、それに添う結果になることは少ない。(らしい・・・)
けど、なぜかオレは無事希望のポジションにつけることが出来た。(神頼みが聞いたかな?)
WRになれたと言ってもオレのチームのフォーメーションだとWRで試合中にフィールド入り試合できるのは2〜3人。
アメフトは選手の交代が自由なスポーツだから、相手チームによっては監督は試しに控えのを選手を出してくれる。
あと、伝達係として何回か入れ替わったりもする。
とはいえWRはチームに13人、試合に簡単に出れるわけもない。
だから人一倍ウエイトトレーニングを積んだし、同じ学年の選手で親友でもあるRB兼K(キッカー)の『宮坂 錬』とキャッチボールや走り方の練習、上達する練習はなんでもやった。
その練習を毎日夜遅くまで続けた。



何日かして背番号を決めた。
好きな番号を選んで良かったが、すでに上級生で埋まっているのでそれ以外から選ぶ。
オレは雄斗さんが「11」で同じ数字を2つ並べていたから、真似して空いる中でWRが主に使う80番台から「88」を選んだ。(末広がり!)
ちなみに錬は誕生日の「25」。
ユニホームが出来てきて番号のついたそれに腕を通した時は、それだけでちょっと強くなれた気がした。
(気のせいだったけど・・・)




秋になり雄斗さんと出来る最後の試合の日が来た。
約半年必死で練習したけどオレは控えに入るので精一杯だった。
一応スタメンが怪我した場合の控えの2番手。
努力した結果だから仕方ない、とは言ってもやっぱり悔しかった。
陸上の時はこんな風に敗北感を味わうことがほとんどなかったから、自分の力のなさにがっかりした。

一応2番手だからこれまでの試合には何度か出場していたけど、WRが控えなわけだからQBは当然雄斗さんじゃなかった。


この試合は接戦だったからオレは出場することが出来なかった。
ベンチからこの試合をずっと眺めているだけだった。
雄斗さんが投げたボール、オレなら落とさずキャッチするのに・・・。
なんて認められる実力もなかったくせに頭の中で考えイラついた。


結局オレは雄斗さんと一緒のフィールドで試合に出場出来ないまま最後の大会が終わった。
その試合は惜しくも準優勝。
3年生の先輩たちは静かに泣いていた。
オレも自分の不甲斐なさが悔しくて泣いていた。
けれど、雄斗さんは泣かなかった。
「オレにとってこれが最後の試合じゃないから、大学で優勝するから」
そう言った雄斗さんの顔は、すがすがしい笑顔で自信に溢れていてやっぱりかっこよかった・・・。





アメフトの推薦で、美並山学園大学に高等部から入れるのは多くても3人。
もちろん大学の監督が該当者なし、と言えば一人も入れない年もある。(あんまり無いけど・・・)
雄斗さんは当然!! 文句なしで入れた。(さすがオレの雄斗さん!!)
大学も学力的にもレベルが高いから高等部から4分の1くらいの人間しか入れない。
『パンサーズ』で高校で活躍していた選手の中から他の大学から推薦が来て進学する人もいた。




高等部『パンサーズ』の赤色のユニホームで試合する雄斗さんを見るのは今日で最後。
今日は美並山学園大学の選手との練習試合。
大学は大学選手権の決勝リーグを控えているから、その前の体慣らしのために毎年やっている。
体慣らしと言ってるけど、大学のほうはフォーメーションの確認のためだと思うけど・・・。
3年生は受験もあるから参加は自由だけど、雄斗さんは美並への進学が決まっているから強制参加。
また雄斗さんの試合が見れる! そう思ってこの日は朝からワクワクした。



「中澤、今日スタメンで行くか?」
雄斗さんがストレッチしているオレにそう話しかけてきた。
「え・・・? いいんっすか?」
あまりのことにビックリして一瞬固まったけど、そう返事した。
「オレのボールキャッチして、タッチダウンする自信あるか?」
オレを見て試すような笑顔を見せて聞いてきた。
「もちろんあります!」
「じゃあ、気合入れてやれよ」
「はい!」




審判の笛の合図が鳴り試合が始まった。
大学の選手のディフェンスは高校生とは当然違う、思う通りのコースを走らせてくれない。
オレ達の動きを完璧に分かってるみたいだ。
悔しい・・・ボールをキャッチすらさせてくれない。
くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

そのまま試合は進み大学の選手はもうフォーメーション確認が終わったのか2軍の選手に変わっていた。
得点差は、80対7。
この1本は錬の先輩のRBがタッチダウンした6点と錬のキックが成功した1点を合わせた得点だ。


時間的にこれが最後の1プレー。
高校で雄斗さんと一緒に出来る最後の試合。
タッチダウンしても6点しか入らない。
・・・けど、この最後のプレーで1本獲ることはオレにとっては勝ちよりも大切だった。




ハドルを組んで、雄斗さんが次に指示したのはパスプレー。
「中澤、気合入れて走れよ。コール2で」
「オッッッス!!」
掛け声と、同時にハドルを解いて自分の位置へと向かう。
エンドゾーンまで、あと35ヤード。
オレの向かいにいるDB(デフェンスバック)の人を抜いていけるか?
・・・・・・いや、絶対抜く!!
オレは1度静かに目を閉じて、それから35ヤード先のエンドゾーンを見据えた。
必ず、たどり着く!!




コールがかかる。
「セットォォォ」
雄斗さんのセットの声。
もう1度エンドゾーンを見据える。
「ダァァン、ハッツ、ハッツ!」
雄斗さんのコールに合わせ一斉にオフェンス陣が動き出す。
オレも雄斗さんが言ったコースめがけて走った。
DBの選手がついてくる。
DBの人はパスが投げられてからはWRがキャッチするまでは触れてはいけないのがアメフトのルール。(アメフトは紳士的なスポーツなんです!)
オレは小学校から続けていた短距離の力と、今までの練習の成果をこの1プレーにこめるつもりで全力で走った。

一度チラッと振り向きボールを見る。
オレに向かってまっすぐ飛んできている。
絶対キャッチする!
「パシッ」と音がして、オレの手にボールが入って来た。
その時、なぜか周りの動きがスローになった気がした。
おれの目にはエンドゾーンしか見えない!!
タッチダウンロードが周りのみんなの力で出来ている。
ただ、その道にそってオレは走った。
そのままエンドゾーンに向かって。
あと10ヤード・・・5ヤード・・・。


オレはエンドゾーンを駆け抜けた。
ピーっと笛の音が聞こえ、審判がタッチダウンを手で合図した。
それと同時に試合が終了した。
タッチダウンすると、アメフトはP.A.T(ポイントアフタータッチダウン)か、ツーポイントコンバージョンのどちらか1プレーをするチャンスが与えられる。
P.A.Tの場合黄色のY字型をしたゴールにキックし成功すると1点加算される。
ツーポイントコンバージョンは普通のプレーを行い、成功するとその名の通り2点加算される。
どちらとも、ゴールのすぐ近くからプレーできるが成功率はP.A.Tの方が高いので接戦じゃない場合は殆んどそれを選択する。
この試合も、どっちにしても負け試合なのでP.A.Tをした。
これが正真正銘の最後のプレー。
キッカーは1回目のP.A.T同様、錬。
錬は小学生のときからサッカーをしていて中々の選手だったらしい。
けど、オレと同じでアメフトに憧れ反対を押し切りこのチームに入った。
最初は形の違うボールに苦戦していたが、最近の練習では綺麗にゴールに入るようになっていた。
錬は3番手の控えだが、この試合で初めてキッカーとしてスタメン出場し見事成功させた。




「中澤、どうだった? 初スタメンは」
試合が終わって、錬とシャワーを浴びているとき横から声がした。
シャワールームは上と下が空いているアメリカン?な作りになっている。(アメリカ言ったことないけど、オレの予想。)
雄斗さん!?
急いで横を向くと、予想通り雄斗さんが立っていた。
「・・・最高に楽しかったっす! それに雄斗さんのボールを試合でキャッチできて嬉しかったです!」
オレは本心からそう答えた。
また雄斗さんと一緒に試合したい! そう思ったけど、それについては何も言わなかった。
今のオレの力じゃ言っても説得力がないと思った。
「中澤、美並の大学来いよ」
えっ!?
オレはビックリして一瞬何を言われたのか理解できなかった。
「今日の試合楽しかった。またお前と一緒にプレーしたい!」
・・・・・・雄斗さん。
その言葉を聞いて涙が目からこぼれた。
「何、泣いてんだぁ」
雄斗さんはなぜかオレを見て嬉しそうに笑ってる。
「はい・・・必ず行きます! また、雄斗さんのボールキャッチしたいっす・・・」
オレは涙を腕で拭きながら、そう答えた。
人生初のうれし泣きだった。
「よし、待ってる」
そう言って、雄斗さんはシャワー室を後にした。
涙が止まらなかった。
オレの涙になぜか錬ももらい泣きしたらしく、しばらく二人でシャワー室で裸のまま泣いて笑った。
それ以来オレは今まで以上に練習を積んだ。
絶対大学の推薦をもらうんだ! それを目標に錬と練習に励んだ。(ギャグじゃないっす。)


雄斗さんが卒業した後、パスの上手いQBがいなくて心配だったが、その年すごいヤツが入部してきた。
『鈴生 健志朗』だ。
1ヶ月前まで中学生とあって小さい体。
でも、そいつの投げるボールは雄斗さんを思い出させた。

雄斗さんとの最後の試合から2年経ち、3年生になったオレと錬は高等学校選手権大会で優勝し美並山学園大学から推薦をもらい『ブラックパンサーズ』に入ることができた。






前置きはこの辺にして・・・そんなオレの憧れの雄斗さんには彼女がいた。
オレの学年のマネージャーである『元永 彩』。
だがしかぁし! なぜか今雄斗さんの横を歩いているのは全く違う女・・・。
顔はもちろんかっこよくて鍛えあげられた体は男からみても羨ましいくらいスタイルがいい。
スタープレーヤーの雄斗さんは大学でもかなりモテるらしく、浮気の噂は部活の中でもよく話題にあがった。
・・・・・・・・・・。
見なかったことにしよう。(オレは何も見てない、オレは何も見てない、オレは何も見てない、・・・)
しばらく考えてその結論に達したオレがダッシュでツリーを通り抜けようとした時、今度は今1番会いたくない人物に出会ってしまった。

元永だ・・・・・。
彼女はツリーを挟んでオレ側にいて、二人の様子をじっと・・・固まったまま見ていた。
修羅場かなぁ・・・。やだなぁ。(こういうのは昼ドラだけにしてくれぇぇぇぇぇぇ!!)
見ないことにしてさっさとこの場を離れよう・・・。
「愁哉くん・・・」
・・・・・・・!?
振り向きたくない、が聞こえないフリには無理があるくらい近くから聞こえた。
恐る恐るその声のほうを見る。
・・・元永。 ・・・予想通りだけど、どうリアクションしたらいいかわからん。(誰かたすけてぇぇぇ!!)
オレのそんな表情を見て、元永が笑う。
「修羅場になんてならないよ。安心して」
その笑顔に困惑したオレにさらに元永はこう続ける。
「今ウエイトの帰りかな? 時間ある? どっかご飯食べに行かない?」
質問攻めかよ! って質問する相手が違うだろうぉぉぉぉぉ!!
っと心の中でこっそり思った。(突っ込み名人!)
今の時間は6時、確かにおなかは減った。
しかも、この状況で元永を置いていくのはあまりにも酷い。マネージャーの中でのオレの評判も落ちかねない。(計算高いオレ・・・)
・・・。
雄斗さんに少し悪いなぁ。と思いつつ
「いいよ」
と偽善者? のオレは返事をしていた。(優しいんだよ、オレは)



次>>

 

 

<ホーム <小説 <目次

Update:07.24.2004

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送